M1/M2/M3 Mac の外付けSSDが遅いらしい
以前入手したM1/M2 Macのストレージ容量が足りないので、外付けSSDを購入しました。しかし、長時間利用すると、外付けSSDの速度が低下すると感じることが増えてきました。外付けSSDの書き込みや起動の速度だけでなく、Macを外付けSSDに接続すると、Macの動作も遅くなると思います。特に不便を感じていますので、どうすればいいでしょうか?
そのため、今回はM1/M2/M3 Mac の外付けSSDが遅いらしい場合の原因と対策をご紹介します。
M1/M2/M3 Mac の外付けSSDが遅い問題
Macでビデオをカットするために、外付けSSDを購入しました。しかし、ディスク速度テストの結果は期待外れで、書き込み速度はわずか 220MB/s でした。
それだけでなく、外付けSSDに接続すると、Macの動作も遅くなる問題もあります。
M1/M2/M3 Mac の外付けSSDが遅い時の原因
M1 MacのThunderboltポートは、USB 3.1 Gen 2をサポートしない
USB 3.1 Gen 2(最大10Gb/s)ですが、M1 MacのThunderboltポートは、USB 3.1 Gen 2を完全にサポートしていません。最高5 Gb/秒でしか接続できません。だから、M1 Mac のユーザーは、外部 SSDが遅い、 転送速度が期待外れ、などの報告をよく聞きます。
外付けSSDのフォーマットの制限
新しい外付けSSDはexFATフォーマットを採用しており、MacとWindowsの両方で互換性があります。しかし、exFATフォーマットでは、Macでの読み書き速度が最大限に発揮されません。外付けSSDのパフォーマンスを向上させるためには、Mac専用の「Mac OS拡張フォーマット(HFS+)」に変更することをおすすめします。
関連記事:NTFS vs exFAT vs FAT32 vs APFS
USB接続のSSDにTRIMコマンドが作動しない
USB接続の外付けSSDを長期間使用すると、書き込み速度が遅くなります。これは、macOS Monterey(macOS 12)以前の場合、USB接続された外部SSDは、TRIMコマンドが作動しません。
Macのドッキングステーションの問題
ドッキングステーションの給電不足、接続不安定などの原因で接続した外付けSSDのパフォーマンスが安定しないという話を見聞きしました。もし、外付けSSDをドッキングステーションを通してMacに接続する場合は注意してください。
Macのドッキングステーションのポートの速度
もう一つの原因はドッキングステーションのポートの速度です。Macで外付けSSDを使用する場合は、5Gbps以上の速度に対応したドッキングステーションをおすすめします。
Macのドッキングステーションのポートの速度は、ThunderboltやUSB Type-Cなどの規格によって異なります。Thunderbolt 3以降では最大40Gbps、USB Type-C(USB 3.2 Gen 2)では最大10Gbpsです。
M1/M2/M3 Mac の外付けSSDが遅い時の解決方法
Thunderbolt 3 DockまたはStudio DisplayのUSBポートに接続する
Thunderbolt 3 DockまたはStudio DisplayのUSBポートに接続することで、より良いパフォーマンスが得られるはずです。
外付けSSDをフォーマットする
方法1.外付けSSDのデータを紛失なくフォーマットする
通常、Mac内臓のディスクコミュニティを使ってフォーマットできますが、外付けSSD中のすべてのデータも消去されます。もし、SSDには重要なデータがあるなら、Mac用のNTFSツールBuhoNTFSを利用することをおすすめします。BuhoNTFSを使うと、外付けSSDをMacに対応しているフォーマットに変換することができます。
方法2. ディスクユーティリティで外付けSSDをフォーマットする
SSDをAPFSやexFATにフォーマットした後、問題が改善されるという声があります。
ステップ1. Macで「ディスクユーティリティ」アプリを開きます。
ステップ2. 外付けSSDをMacに接続します。認識されたら、「ディスクユーティリティ」のサイドバーから外付けSSDを選択します。
ステップ3. 右上の「消去」をクリックします。
ステップ4. 外付けSSDに名前を付け、ファイルシステムフォーマットを選択します。
この操作は、外付けSSDストレージが初期化されるため、事前にデータをバックアップしておきましょう。
Trimコマンドを実行する
SSDのTRIMとは、消去可能なデータを正確に把握できるようにするコマンドです。Trimコマンドを実行することで、SSDのパフォーマンスを向上させることができるかもしれません。TrimはSSDの寿命にも影響しますので、頻繁にTrimコマンドを実行しないでください。
ステップ1. Finder⇨アプリケーション⇨ユーティリティ⇨ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。
sudo trimforce --enable
ステップ2. 管理者パスワードを入力すると、警告メッセージが出て、確認して進みます。
ステップ3. その後、以下のコマンドを実行します。
log show --predicate "processID == 0" --start "2025-01-21 07:16:07" | grep trimmed
ドッキングステーションを変更する
5Gbps以上の速度に対応したドッキングステーションを入手することをおすすめします。
USBケースを変更する
外付けSSDとUSBケースの相性が良いと考えられているので、新しいUSBケースを試してみましょう。
新しいSSDを入手する
何年もSSDを利用しましたが、書き込み速度が遅くなるのは当然でしょう。どうしても遅い問題を改善しない場合は、新しいSSDを入手しましょう。
SSD不要でMacのストレージを増やす
外付けSSDが遅い、すぐに大量の空き領域が必要な場合、Mac内容のディスクのストレージを増やしましょう。BuhoCleanerのようなMacクリーナーアプリを利用すると、すぐに10GB~10GBの空き容量が増えます。
早速ですが、今すぐBuhoCleanerをダウンロードして無料体験しましょう。
- ステップ1. BuhoCleanerを起動して、クイックスキャンします。
- ステップ2. ジャンクファイルが一覧表示され、詳細を確認します。
- ステップ3. 不要なファイルを選択して、「削除」ボタンをクリックします。
- ステップ4. これで、お使いのMacのストレージ容量をすぐに空けます。
関連記事:Macのシステムデータが大きすぎる! 減らす11つの方法
Mac の外付けSSDに関するよくある質問
外付けSSDは何のために使うのですか?
予算に余裕がない限り、多くの人が選ぶMacのストレージ構成は256GBまたは512GBです。しかし、動画編集にはこの容量では不十分で、しばらく使うとすぐに満杯になってしまいます。ストレージ容量が不足すると、特にデータ転送速度が低下し、Macの動作に影響を与えることがあります。
もしストレージを増設する場合、Apple公式でのアップグレードは高額です。たとえば、1TB SSD Kit for Mac Proは90,000円(税込)が必要です。さらに、SSD(ソリッドステートドライブ)はHDD(ハードディスクドライブ)に比べてデータ転送速度が圧倒的に速く、外付けSSDを使用して動画編集を行えば、読み込み速度が遅いために発生するカクつきやフリーズを防ぐことができます。そのため、動画編集における外付けストレージの選択肢として、SSDは間違いなく最優先です。
外付けHDDとSSDのどちらがいいですか?
HDD(ハードディスクドライブ)の特徴
- 動作音: HDDを接続すると、内部のディスクが回転するため「カリカリ」や「カタカタ」という音が聞こえることがあります。
- 価格: 同じストレージ容量の場合、HDDはSSDの約半分以下の価格で購入できます。コストを抑えたい場合に適しています。
- 速度: データの読み書き速度はSSDに比べて遅いため、大容量データの転送や動画編集には不向きです。
SSD(ソリッドステートドライブ)の特徴
- 動作音: SSDは可動部品がないため、完全に無音で動作します。
- 価格: HDDよりも高価ですが、価格は年々下がっており、手が届きやすくなっています。
- 速度: データ転送速度が非常に速く、動画編集やゲームなど、処理速度が求められる用途に最適です。
読み込み速度:Mac内蔵SSD > 外付けSSD > HDD(機械式ハードディスク)
都内の某大手IT企業に勤務し、大学時代にOSのファイルシステムに興味を持ち始めて以来、OSのリソース管理に最適なソフトウェアを探求し続けている。 Dr.Buhoと出会い、その素晴らしさに魅了されて、3年前からユーザー向けに製品レビューやファイルシステムの活用方法に関する情報を発信中。